おたふくかぜ

おたふくかぜとは、耳の下の耳下腺やあごの下にある顎下腺が腫れて痛くなる病気です。

両方の耳下腺が腫れると、まるでおたふくのお面のようになることからこの名前で呼ばれていますが、正式には「流行性耳下腺炎」と呼びます。

原因

おたふくかぜは、ムンプスウイルスに感染することで発症します。

感染してから症状が出るまでの潜伏期間は2~3週間です。

症状

片方もしくは両方の耳下腺が腫れて、痛みもみられます。

数日でピークを越えることが多いです。また、発熱を伴うこともありますが、熱は3~4日ほどで治まります。

一方、耳下腺の腫れは1週間~2週間かけて徐々に治まることが多いです。

合併症として、髄膜炎の他に、睾丸炎・卵巣炎・難聴などを認めることもあるので注意が必要です。

治療

おたふくウイルスに効く薬は、残念ながらありません。

症状をやわらげる対症療法が中心です。

安静を保ちながら、腫れによる痛みや発熱に対して解熱鎮痛剤を使います。

お家で注意すること

耳下腺が腫れている間は、痛みで食事が摂りにくくなっていますので、以下のようなことに気を付けましょう。

すっぱいものを控える(オレンジジュースや柑橘系の果物など)

唾液がたくさん出ると痛みが増すので、避けるようにしましょう。

食事はなるべくかまずに食べられるものを摂る

何かを噛んでいると痛みが増すので、やわらかい食べ物を摂るようにしてください。(アイスクリームやゼリー、ヨーグルトなど)